だいぶご無沙汰の更新になります。
日本一時帰国後の中国でのホテル隔離、そしてその後すぐに私の住む村が
ロックダウンになり、精神的に少し参ってました。。。(悲)
日本でのお話は次回にするとして
今回は、中国の大事件! 第20回全人代についてです。
中国共産党の3大派閥について
中国では第20回全国人民大会(略して”全人代)が終わりました。
私ら外国人にとってVPNにネットがつながりづらいなどいろいろな規制が厳しくなるなどムカつくことが多いのですが、それだけではありません。。。
しかし、今回の全人代は、私ら中国在住の外国人の不便だけではなく世界が揺らぐ決定がなされました。
それを説明するために、まずは、中国共産党内の3大派閥について説明します。
習近平派(太子党)
まず一つ目は、習近平の派閥である”太子党”!
この派閥は、簡単に言うと”親の七光り党”。
父が政治家でその子供たちも政治家をしている人たちの派閥。
胡錦涛派(共青団)
次の派閥は、前総書記の胡錦涛の派閥である”中国共産主義青年団(共青団)”!
この派閥は、簡単に言うと、”エリート集団”!
中国の有名大学出身者たちの集まる派閥
江沢民派(上海閾)
次の派閥は、前々総書記の江沢民の派閥である”上海閾”!
この派閥は、江沢民の地盤と言われている上海の勤務経験者及びその関連者たち
しかし、すでに影響力はすでに弱まっているといわれている。
一党独裁の共産党の中には、大きくこの3つの派閥があることをもとに話を進めていきます。
胡錦涛前主席を退席させ習近平3期体制を構築
日本をはじめ、海外の報道でとても注目を集めた今回の第20回全人代のワンシーン
習近平の横に座る胡錦涛前総書記が全人代終盤に腕を持たれて退席させられた映像!
これは何を意味するのか??
こちらの参考動画をご確認ください
2022.10.25【中国】習近平が胡錦濤追放!共産党大会での事件で共産党青年団排除【及川幸久−BREAKING−】
自分を総書記に選出してくれた恩人である胡錦涛前総書記を退席させる習近平。
それも海外メディアが報道を許されるようになってからこのパフォーマンス。。。
習近平の3期目体制構築そして習近平独裁体制を象徴したような出来事だと思います。
この胡錦涛前総書記の退席劇の真相はよくわかりませんが、今回の3期目の人事が大きく関係していると推測されています。
共青団は、胡錦涛をはじめ、現在首相の”李克強首相”や、次期総書記候補として有力だった”胡春華”などがメンバーです。
胡錦涛前総書記の主張は、
・台湾軍事侵攻反対
・改革開放の継続
・習近平の三期目のみ承認
考えるととてもまともな主張だと思います。
現在首相の”李克強首相”も、習近平が推し進めるゼロコロナ政策で中国経済が低迷する中、
”中国経済の発展を優先せねばならない!”などとてもまともな意見を述べていました。
エリート集団である共青団の勢力が強くなれば、よりよい中国を実現できるように客観的に思いますが、
習近平がその共青団を排除し、今回の人事で習近平のイエスマンばかりを取り揃えました。
イエスマンだらけの独裁体制構築完了とそれの及ぼす影響
中国の人事についてですが、中国の序列No.1は、総書記ですが、
多くのことは、序列No.1~7の7人の”中央政治局常務委員会”(チャイナセブン)で決定されますが、
それをすべて習近平の子分のような人事で固めました。
今回No.2である首相に選出されたのが、”李強 新首相”
この人は、上海のトップで、上海を2か月もロックダウンし支援物資も庶民に渡らず、抗議活動が多発させた張本人です。
こんな人ではなく、共青団の”胡春華”などをNo.2に持ってくるのであれば、納得は行きますが、李強さんだとは。。。
特に上海人たちは納得いくのでしょうか?
このようにイエスマンばかりを取り揃えたことにより、習近平の独裁体制はより強固になり、4期目の続投の可能性も出てきました。
わかりやすい表現をすれば、中国はより”北朝鮮”のような体制に近づいたということになります。
日本の報道でも言われていると思いますが、習近平の暴走を止められる人がいない人事なので、
・台湾有事や領土問題の悪化の可能性が高まる
・中国民間大手企業の低迷(人事発表後、アメリカや香港の中国大手企業の株価は暴落しました)
など中国をはじめ世界に対し悪い影響が出ることは確実です。
このような状況下、隣国である日本はどうしなければならないか?真剣に考える必要があると思います。
今回は、習近平独裁体制構築完了とそれの及ぼす影響に関するお話でしたとさ
おまけ(アホなゼロコロナ政策は終わらない。。。悲)
日本一時帰国後のホテル隔離が終わったと思ったら、すぐに村がロックダウン。。。
中国在住者からは、全人代が終わり習近平待望の3期目続投が決まれば、
ゼロコロナ政策は緩和する? なんていうウワサが飛び交ってましたが、、、
”全然そんなことないやんけ~!”
もうこの国に希望が見いだせないですね。。。(悲)