私が中国に来てたくさんの中国人と接する中でとても不思議に思う事があります。

仕事やプライベートでは、中国の人はとてもしっかりと自分の考え方を通します。

例え、相手が上司だろうが何だろうが自分の意見をはっきり言う。

“自分の軸”をしっかり持っている人が日本人よりも多いように思います。

しかし! 中国政府の政策や方針に対しては、文句を言わない人がなぜ多いのかが

とても不思議でした。

このことについて、私の頭のよい同僚(※)といろいろと話して導けた答えがあるので

シェアしたいと思います。

※ 情報規制のあるここ中国で、2020年旧正月に武漢でロックダウンされる前に

湖北省からシンセンに戻ってきた同僚です。

(私の知人の中では武漢からロックダウン前にシンセンに戻ってきたのは彼一人だけです)

普通旧正月は、故郷でゆっくりするものなので、そうした人はロックダウンで全員が

帰れなくなっていました。

得た情報から物事を考え、強い危機感を持つ! さらに故郷に留まるよう願う

親の手を振りほどいてシンセンに戻ってくるという自分の判断を信じる心がないと

ロックダウン前に帰ってくる事はなかなかできないと思います。

(本当に、彼は頭がいいと思います)

なぜ中国人は、政府に対して文句を言わない? 

なぜ中国人の多くは、どんなに中国政府が理不尽な政策を出してきても

文句を言わないのか? または、言えないのか??

私は、“文句を言いたくても言えない!”(政府に抑圧されてるから)という人の割合が

多いのだと思っていました。

(つまり、“いやいや”文句を言わずに従っている)

しかし、その彼が言うには、たしかにその割合(言いたくても言えない)も多いと思うが、

それよりも多いのは、“思考停止”になっている人の割合の方が多いと思うとのことでした。

“思考停止”! つまり中国政府の言う事を自分のフィルターを通さず、

盲目的に受け入れてしまう人たちの事です。

私たち日本人は、多くの情報を収集できかつ、自由に発言できる民主主義の国なので、

政府が理不尽な要求をしてきたら、自由に文句を言うことができます。

(これは私らにとって当たり前の事だが、この当たり前ができることがすごいことだと

思えるようになりました。)

しかし中国ではかなり長い事、共産党の一党独裁政権が続いており、共産党に対し

反対意見を言えば、罰を受けたり拘束されたりする国です。

反共産党の意見でなければ、自由に言うことができると思いますが、共産党に対しての

反対意見は絶対に不可能! そして逆らうことができないという状況が長期に続くと、

あきらめの上に成り立つ、“思考停止”という状況になってしまうため、

共産党の意見に対し、“盲目的”になる。(なってしまう)。 ということです。

(なんか、ネズミか何かに電気ショックを与えるこれに似た実験があったような気がします。。。)

しかも、共産党の報道規制により共産党への反対意見の情報はなくなり、共産党の意見が

正しいと助長する情報のみにさらされるため、より“共産党の意見は正しい!“と

思わさせられるため、それをそのまま信じ、それが正しいと思い込んでしまうのです。

“中国は平和を愛する国、アメリカも日本もなぜ中国を警戒するのか理解できない。

もっと中国政府を信じればいいのに。。。”

という発想になるのです。

防衛費をドンドン上げ、東シナ海、南シナ海で領有権を主張しあう“きな臭いエリア”で

領空・領海侵犯をしまくる(挑発行為しまくる)国である中国を、外国の人が信じる

わけがないのに。。。

思考停止になり盲目的に信じて従うだけ。。。

とても恐ろしいですが、そのような中国人が多いというのはある意味、

共産党の思い通りなわけです。

ではどうしたらこの状態で反対意見を言えるようになるのか?

では、どうなったら政府に対して反対意見を言えるようになるのか?

という事について考えてみました。

やはり、思考停止状態から物を考え、政策の誤りに対し”文句を言う”状態になるのは、

極限状態にまで追い詰められないと無理だと思いました。

極限状態、つまり“この状態を続けたら自己の生命や多大な財産損失の危険が生じる”と

いう状況になること。 

逆説的に言えば、“ちょっとヤダな~”レベルでは“思考停止状態”

が続いてしまうという事です。

そして、私が思うに、現在の厳しいコロナ政策は、この“極限状態”に多くの人民を

引き込んでいるように思います。

不動産、金融業界が軒並み倒産!? 中国人民よ!立ち上がれ‼ 

現在の中国の過度のコロナ政策は、多くの中国人民を“極限状態”にする政策だと思います。

厳しいコロナ政策により、経済が停滞しております。

多くの業界! 

飲食業界(レストランや喫茶店)や娯楽業界(バー、マッサージ、サウナ、カラオケなど)

など直接的に営業できない業界以外にも、教育関係や不動産業界などその他の多くの業界

にもそれらが波及しています。

特に注目すべきは、中国経済の根幹をなす主力産業である不動産業界と金融業界です!

中国では、日本と違い新築の不動産を建物が建つ前から購入するのが普通です。

しかし、コロナにより新築住宅の工事がストップしてしまうのですが、

不動産購入者たちは、住宅ローンは予定通り建物が建っていなくても払い続けなければ

なりません。

・完成するかどうかもわからない不動産にローンを払い続けなければならない。

・自己の収入もコロナの影響で激減してしまっている。

のような2重苦、3重苦な人が、コロナで激増してしまっております。

しかも、日本やその他の国のように給付金などの”経済保証”は中国にはありません。

そうなると、“住宅ローンを払えない!”人がより増えてしまいます。

そこから始まる連鎖は、、、

・住宅ローンの支払いができなくなる

    ↓

・不良債権が増加する 

    ↓

・銀行倒産リスクが高まる

という流れで金融業界も危なくなります。

住宅購入しローンが払えない人だけではなく、不動産業界、金融業界の人々への

締め付けが強くなりそれら業界の失業者が増えるなど、いろいろな方面で

“極限状態”になる人が増加することが容易に想像できます。

そこで、“中国人民が立ち上がる!”(政府に対して不満を言う)という事になれば、

本当に中国政府は、崩壊の危機が訪れるかもしれません。

そんな中、中国政府ナンバー2の李克強首相は、“経済の立て直しを優先すべき!”と

主張していますが、本当にその通りだと思います。

現在のアホなナンバー1ではなく頭のよい彼がナンバー1になったら

中国は今とは比べ物にならないほどのすごい国になるかもしれませんね。

今回は、コロナ禍の中国人民の政府に対する私個人の考察に関するお話でしたとさ

我が家の近くの工事が遅れている建物。

資金繰りに問題がなければ、工事が遅れるだけ。 問題があれば、工事ストップになってしまう。。。

おまけ(クーラーから離れられない。。。)

暑い!暑い!暑い!!

日本もかなり暑いようですが、ここシンセンも暑いです!

この前ビックリしたのですが、私のスマホの温度表示を見てみたら。。。

シンセン 33℃

千葉(日本) 31℃

ジャカルタ(インドネシア) 29℃

だって。。。

千葉もシンセンも南国インドネシアより暑いだなんて! ビックリしました。

日本もそうでしょうが、クーラーから離れられない日々が続きそうですね~

お互い夏バテには気を付けましょう!