いろいろなことがあり長いことお休みしていましたが、
また再開していきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
さて、2024年も終わりに近づく中、中国経済は低迷の兆しを
見せているのはご存じだと思いますが、
世界第2位の経済大国である中国ですが、近年の経済成長率の鈍化は、
国内外に大きな影響を及ぼしています。
経済低迷の背景や社会情勢、安全面での懸念について、
中国在住の私の経験も交えながらお話していきます。
中国経済低迷の背景
近年、中国経済の低迷は多くの要因が絡み合っています。
・不動産市場の低迷
中国の不動産市場は、これまで経済成長の主要要因でしたが、
過剰な開発と高額な住宅価格が原因で、多くのデベロッパーが
債務危機に陥り、市場全体が冷え込んでいる。
不動産大手企業のデフォルトも相次ぎ、
消費者の信頼感に悪影響を及ぼしています。
・少子高齢化と労働力不足
急速に進む少子高齢化が労働力人口の減少を招き、
生産性の低下や消費の減少に繋がっている。
これに対して政府はさまざまな政策を打ち出していますが、
短期的な効果は限定的としか言えない。
・輸出産業の苦境
米中貿易摩擦や世界的な需要低迷により、
中国の輸出産業は厳しい状況に直面している。
これが地方経済や中小企業にも悪影響を及ぼし、
失業率が上昇している。
特に来年からはトランプ政権が始まるので、
不安はさらに高まりを見せています。
前回の“深圳日本人学校男児刺傷事件”でも述べたように
社会不安まで起こってしまっており、在中日本人も注意が必要になっています。
参考記事
【深圳日本人学校男児刺傷事件について(メルマガ第555話)】
私の住む近所で起こった悲しい実体験
こうした経済状況や社会不安の中、社会全体に暗い影を落としていることを
実感させられる出来事がありました。
私の住む近所の通勤路の公園で、道が封鎖されたくさんの警察官がいました。
野次馬が警察に質問しているのを聞いて分かったのですが、
自殺者が出たとのことでした。
日本の報道では、中国での無差別殺人事件ばかりが報道されますが、
それらの殺人事件は氷山の一角で、それらの事件を起こす人たちよりも
ずっと多くの精神的に追い詰められて”自殺”という選択肢を取る人々が
多くいるのも事実です。
この悲劇を通じて、経済問題が個人の生活や精神的な健康に
どれほど深刻な影響を与えるのかを痛感しました。
中国在住の私が思うに中国社会は依然として安全と感じられますが、
経済的な困難が増える中で、個々の心のケアがますます重要になっていってると思います。
南京大虐殺記念日―より安定した社会にするには?
一昨日の12月13日は南京大虐殺記念日でした。
この日は中国国内で歴史的な重要性を持ち、例年多くのイベントや追悼式が行われます。
前回の9/18 中国では”国辱の日”(柳条湖事件)と言われる日に
深圳日本人学校男児刺傷事件が起こったので、今回も何か起こらないか不安でしたが、
今回は大きな混乱や問題は起こってないようで、安心しました。
参考記事
【中国に住もうシリーズ10 中国で注意が必要な日!】
中国政府は、こうした記念日を通じて愛国心を高めるとともに、
社会の団結を強調する施策を続けていますが、
さすがに今回は注意したのかな?
しかし私のWechatのモーメンツからこれを発見しました。
まだまだ反日思想や愛国教育は根強く在中国の日本人としては
注意を怠ることはできません。
そして対中国や対中国人に対し
経済低迷や個人のストレス増加によって、社会的な不安が増加する可能性があります。
特に注目すべきは、精神的なサポートや福祉政策の拡充が遅れている点です。
経済の安定だけでなく、心の健康を守るための支援が急務です。
さらに、情報公開やメディアの役割を通じて、
社会全体が問題を共有し解決する仕組みづくりが必要です。
経済再生と社会安定の鍵
中国が経済低迷を乗り越え、社会を安定させるためには
いくつかの重要なポイントがあると思います。
- 内需拡大
国内消費を促進するため、所得向上や雇用創出を目的とした政策が求められます。
特に農村部や中小都市での経済活性化が鍵です。
- 社会福祉の強化
高齢者や失業者、低所得者層への福祉政策を拡充することで、
格差の是正と社会的安定が図られます。
- 精神的サポートの提供
経済問題が原因で精神的な苦しみを抱える人々へのカウンセリングや
コミュニティサポートを強化する必要があります。
- 持続可能な成長戦略
不動産や輸出に依存しない、イノベーションや環境重視の産業構造改革が求められます。
中国の経済低迷は、社会全体にさまざまな影響を及ぼしています。
私自身の経験からも、安全な社会を維持するためには、
経済と社会政策のバランスがいかに重要かを実感しています。
今後、中国がどのようにこれらの課題にどのように対応していくのかは、
国内外から注目されています。
一人ひとりができることは限られているかもしれませんが、問題を共有し、
未来への一歩を考えることが大切だと思いました。
今回は、南京大虐殺記念日に見る中国の安定と課題に関するお話でしたとさ
おまけ(年末年始は。。。)
今年の年末年始は、娘の冬休みを利用して私の妻と次女が中国に来る予定です。
(長女は部活があるから来れないとのこと。 悲)
どんな事しようか?
どんな所に連れて行こうか?
などなど家族孝行するチャンスなので、
今からワクワクしています。
少し早いけど、Merry Christmas & Happy New Year !!