日本でもたっぷり河南省鄭州の洪水を報道していると思うのですが、

どんな感じに報道されていますか?

東京オリンピックのニュースばかりで全然報道されていないかな?

河南省鄭州市は、私が奥さんと結婚の届出に行った場所なので、

私個人にとっては他人事には思えない災害なんです。

ウワサによると、今回の豪雨は自然災害だけではなく

上流でダムが決壊することを恐れて一部放水したが、

放水に関し事前連絡していなかったことにより起こった人災だ!

なんていう話を聞きます。

(こんな恐ろしいことがありえるから、ここ中国は怖い。。。)

そしてさらに怖いことは、死者数が16人と報道されていたこと。

これって本当でしょうか?

鄭州市京広路のトンネルは、全長が1835m、高さ6mだそうですが、

たった5分で完全に浸水し、多くの人が車内に閉じ込められたそうです。

そして約100台の車が出てきたそうです。

中国おもしろ珍道中,中国時事ニュース

さらに、地下鉄も水浸し、大きな被害がでました。

鄭州市は河南省の省都で、約1000万人の大都市です。

(この人口を超えるのは、日本では東京だけです)

死者数が16人なんて、どう考えてもウソですよね。

でも、それには理由があります。

 

中国の死者数35人ルール

中国を知る人の間では非常に有名なルールなのですが、

中国には、”死者数35人ルール”と言う都市伝説があります。

参考URL
『中国の重大事故 死者数にルールあり?謎の数字「35」 20150104』

2015年年始の上海の転倒事故の時のニュースです。

【要約】

・もし死者数が36人を超えれば地元の共産党トップの首が飛ぶ

・よって死者数はどんなに人が死んでも35人以内に抑えて報告する

・幹部の政治生命のために、人の命が軽視されている

反中国のNTD Japanによる報道なので、何とも言えませんが

中国のサイトから過去の大きな事故の死者数に関する情報を集めてみました。

以下のURLから引用しました
『誰知道那个事故死亡不超過35人或者36人的帖子最早発在口那里』

中国おもしろ珍道中,中国時事ニュース

中国おもしろ珍道中,中国時事ニュース

翻訳してみました。

(一部日本語にない中国語の文字は日本語の似た漢字を使っている箇所があります)

 

事故で35人または36人しか死亡しなかった投稿がどこにあったか誰か知っていますか?

(回答)

36人以上だと市政党書記が解任されるので、死者数は36人を超えることはありません。

1993年4月,遼寧省大石橋市電車とバスの衝突事故,35人死亡

1995年3月,遼寧省鞍山商場火災,35人死亡

1995年11月,山東省の暴風雨,35人死亡

1996年6月,雲南省曲靖の偽酒事例,35人死亡

1997年5月,シンセン黄田空港の航空事故,35人死亡

2001年8月,新彊ウイグル自治区の寝台車事故,35人死亡

2003年7月,河北省辛集市花火工場の爆発,35人死亡

2003年7月,山東省棗庄炭鉱の水浸透事故,35人死亡

2003年8月,貴州省三穗県の地すべり,35人死亡

2003年2月,貴州省六盤水市のガス爆発,35人死亡

2003年12月,遼寧省鉄嶺花火工場の爆発 ,35人死亡

2004年8月,山西省臨汾市の鉱山災害,35人死亡

2005年3月,江西省上饒市高速道路爆発事故 ,35人死亡

2005年12月,河南省新安炭鉱の水浸透事故 ,35人死亡

2006年4月,山西省忻州の爆発 ,35人死亡

2006年7月,瑶崗仙タングステン鉱山採掘地域の洪水災害 ,35人死亡或いは失踪

2006年7月,広西台風,35人死亡

2007年4月,河南省の平頂山採炭爆発 ,33人死亡

2007年7月,重慶の暴風雨,35人死亡

2007年7月,山東省の暴風雨,35人死亡

2007年10月,福建省蒲田市の火災,34人死亡

2007年11月,貴州省畢節市でのガス爆発事故 ,35人死亡

2007年11月,湖北宜万線の岩盤滑り,35人死亡

2008年5月,阿波郡の土砂崩れ,35人死亡

2008年5月,貴州省の洪水,34人死亡

2008年6月,雲南省の雹,34人死亡

2008年7月,河北省蔚県での採炭爆発,35人死亡

2008年8月,広西省の氾濫したナドゥ炭鉱,34人死亡

2008年9月,山西省襄汝の鉱山災害,34人死亡

2008年11月,雲南省の土砂崩れ,35人死亡

2009年9月,河南省平頂山の鉱山災害,35人死亡

2010年5月,遼寧省阜新市の交通事故,33人死亡

2010年6月,福建省、広西省区、四川省の洪水,35人死亡

2010年8月,甘粛省天水隴南の暴風雨,34人死亡

2010年9月,広東省の洪水地質災害,34人死亡

2010年9月,ダニさされによる死亡,33人死亡

2011年6月,湖北省、湖南省の暴風雨,35人死亡

2011年7月,浙江省の衝突事故 ,35人死亡

”死者数35人ルール”は、本当に単なる”都市伝説”でしょうか?

ここまで、死者数が35人以内に収まっているというのは、

”偶然?”と言えるでしょうか?

→明らかに、”偶然”ではなく、”隠蔽”ですよね。

私の奥さんを含め、大好きな中国人はたくさんいますが、

こういう自分の利益や立場を守るために悪いことをする中国の官僚や中国政府は大嫌いです!

しかし!!

現在は、これだけSNSなどインターネットの発達により、

鄭州市での被害の状況は、スピーディーに正確に映像などが伝達される時代です。

ネットの情報などに観念したのか?

8/2の記者会見では、鄭州市全市で合計292人が死亡。 47人が行方不明になったと報道されました。

さらに報道では、292人の死亡者の内訳を

189人:洪水と土砂崩れによる死亡
54人:家屋の倒壊による死亡
39人:地下での溺死(地下トンネルを指す?)
14人:地下鉄5号線での死亡
6人:京広路トンネルでの死亡
10人:その他の死亡

と言っております。

(合計が292人より多いので重複カウント?または行方不明者の一部もカウント?)

この情報もどこまで正しいのか? 何とも言えません

(中国ではよいニュースは、2~3倍。 悪いニュースは1/10なんて言う人もいますから。。。)

ネットの発達で嘘はつきづらくなってきた時代変化はありますが、

この”35人ルール”は、今後の中国ニュースを見る上で参考になるかもしれませんね。

今回は、鄭州の洪水と中国の死者数35人ルールに関するお話でしたとさ

 

おまけ(中国のコロナ最新状況 2021年08月現在)

少し前までは、中国国内でコロナが多く発生している!とターゲットにされていたのは、

広州市をはじめ私の住むシンセンや東莞、恵州など広東省でしたが、

現在はその矛先が南京市を中心とした江蘇省と雲南省に移りました。

高リスク区域5個:江蘇省4個(南京市)、雲南省1個(瑞麗市)

中リスク区域41個:江蘇省37個(南京市36個,宿千市1個)、

雲南省2個(隴川県1個、瑞麗市1個)、遼寧省1個(沈陽市)、四川省1个(綿陽市)

日本と違い、中国は異常なまでにコロナの管理が厳しいので、

インドネシア友達からの経験に基づく情報によると

健常者であれば、薬なし、病院なしでも自然に治癒する、大半が”風邪”みたいなものですが、

しかしここ中国で仮に無症状のコロナ感染やPCR検査が陽性(偽陽性も含む)にでもなろうものなら

牢屋に叩き込まれたような生活を強いられるのでしょうね。。。

ある意味、コロナよりも周りの人々からの偏見のほうが怖いと思います。

早く解決してほしいものです。。。