中国芸能界に衝撃を与えた出来事が起こりました。

過去に私のメルマガでも紹介した台湾の人気マルチタレント

”大S”ことバービィー・スー(徐熙媛: Barbie Hsu)さんが

家族で日本旅行中に48歳の若さでお亡くなりになりました。

ご冥福をお祈りいたします。

大S:徐熙媛(バービィー・スー)参考記事

【S形?? 大S小S(メルマガ第275話)】

【徐熙媛 Wikipedia】

今回は、彼女の死去とそれに関連した日本流感報道についてのお話です。

バービィー・スー(大S)の突然の死去

台湾出身の人気女優・バービィー・スー(大S)が日本で肺炎により

死去したとのニュースが中国国内で大きく報じられています。

彼女は台湾ドラマ『流星花園』(花より男子)のヒロイン役で一世を風靡し、

中国本土でも絶大な人気を誇っていました。

そのため、彼女の死去は中国のネット上で大きな話題となり、

ファンの間で大きな衝撃を与えています。

大Sはもともと虚弱体質であり、てんかんや心臓の問題を抱えていたことが知られています。

また、過去に流産を経験していたこともあり、健康面での不安が絶えませんでした。

彼女の死因が直接日本の医療環境と関係しているわけではないにもかかわらず、

中国では「日本の感染症が影響したのではないか」との憶測が広がっています。

中国メディアが煽る「日本流感の危機」

しかし、中国国内の報道では、彼女の死因である「肺炎」が

日本の流感(インフルエンザ)と結びつけられ、

まるで日本全体が危険地帯であるかのように過剰報道されています。

「日本の流感は非常に深刻」「日本は今、外出禁止レベル」などの誤解を招く

タイトルの記事が目立ち、多くの中国人が恐怖を抱く状況になっています。

特に、中国版SNS「微博(Weibo)」では「#日本流感大流行」などのハッシュタグが拡散され、

多くの中国人が「今、日本に行くのは危険だ!」とコメントを投稿。

日本に住む中国人や日本旅行を予定していた人たちの間でも混乱が生じています。

実際には、日本の流感は2024年末から患者が急増したものの、

2025年1月末には例年レベルまで落ち着いています。

しかし、中国ではそのような最新の情報はあまり報道されず、

「日本は今も危険」との印象が残ったままです。

日本旅行を控える中国人の知人

私の中国人の知人も、この報道の影響を受けていました。

本来、彼は3月に日本旅行を予定していましたが、「日本は本当に安全なのか?」と不安を感じ、

旅行の中止を検討していました。

私が日本の現地情報を伝え考えを改めてはくれましたが、中国内での報道の影響は大きいです。

私が体験した「日本帰りの危機感」

私は旧正月休暇に日本へ一時帰国し、再び中国へ戻ってきました。

その際、日本で買ってきたお土産を妻の友人に渡そうとしたところ、

妻から「今は控えたほうがいい」と言われてしまいました。

その理由が、「あなたは日本から帰ってきたばかりだから、

念のため時間を置いたほうがいい」というもの。

正直、びっくりしました。

もちろん、日本でも流感(インフルエンザ)は流行していますが、

それは毎年のことです。

特に、今年の日本の流感が中国国内で報道されているほど

「危険」なレベルであるとは到底思えません。

中国ではこのような報道が拡散されているため、

日本から帰国した人に対する警戒感が高まっていることを肌で感じました。

さらに、日本に住む知人からも、「中国の報道を見て親族から帰国を控えるように言われた」

という話を聞きました。

日中の情報のギャップが大きく、過剰な警戒感が生まれているのが現状です。

過剰報道の背景と中国の情報戦略

このような過剰な日本の流感報道は、中国政府の情報戦略の一環とも考えられます。

近年、中国国内では海外に対する警戒感を高める報道が増えており、

特に日本に関するネガティブな情報が強調されることが多いです。

これは単なる健康リスクの警告というよりも、

国民の関心を外部へ向けさせる意図があるとも言えるでしょう。

また、中国では春節(旧正月)の帰省ラッシュが始まる時期。

多くの人が海外旅行を計画していましたが、日本の流感報道により、

日本行きをキャンセルする人も出てきているようです。

政府の意向と一致したこの報道がどこまで事実に基づいているのか、

冷静に見極める必要があります。

さらに、過去にも中国では外国に対するネガティブな情報が拡散されたケースがありました。

例えば、2020年の新型コロナウイルス流行初期には

「欧米では医療崩壊が起きている」「中国以外の国は安全ではない」といった報道が増え、

中国人の国外移動を抑制するような動きが見られました。

今回の日本流感報道も、類似した狙いがあるのかもしれません。

日本と中国、情報のギャップにどう向き合うか

日本に住んでいる人や、実際に日本を訪れた人にとっては、

「日本の流感がそんなに危険なわけがない」という感覚が普通かもしれません。

しかし、中国国内で流れる情報は、時に大きく歪められることがあります。

そのため、私たち日本人が中国の知人に「実際はどうなのか」を

冷静に伝える努力も必要です。

また、日本の報道機関も、中国向けに正確な情報を発信することが求められるでしょう。

また、こうした情報の影響を最小限に抑えるために、

日中両国の情報源を幅広くチェックする習慣を持つことも重要です。

SNSやニュースサイトの情報をうのみにせず、

公式発表や現地の状況をしっかり確認することで、

過剰な不安や誤解を避けることができます。

中国で生活する身として、こうした情報のギャップを日々実感しています。

今後も、日本と中国の間で生じる情報のねじれを、

リアルな体験を交えながら伝えていきたいと思います。

今回は、大Sの死去とそれに関連した日本流感報道に関するお話でしたとさ

おまけ(まだまだ休止中の中国)

日本には、【三が日】と言って元旦から3日間

つまり1/1~1/3までを新年を祝う特別な日として扱っていますが、

ここ中国でも日本でいう【三が日】のようなものがあります。

それが”初一(日本の元旦にあたる)”から””元宵節(初十五)”

となります。

つまり初一(日本の1/1)~元宵節(日本の1/15)まで祝っております。

(うらやましい。。。)

今年の暦でいうと

初一が1/29

元宵節が2/12

になるので、私の会社はすでに旧正月が明けスタートしていますが、

家の周りの多くの店はまだ閉まっているところがちらほら。

2/13までは、中国はまだお休みモードなんです。

それだけ、中国にとっての旧正月は重要なものなんだな~と思う今日この頃です。