クリスピーなナスに負けた。。。

~河南省出張報告2009 その3~

河南省へ行った時の思い出話です~

(愛娘も愛妻母も入院生活というシチュエーションです。)

日のノルマである点滴(7~10本くらい)を打ち終わると

その日だけは、晴れて自由の身になる愛娘。

点滴を打ち終えると、決まってこの病院からタクシーで数分

”方城(ファンチェン)”の街の中心に近い、愛妻の母の入院する

病院へお見舞いへ行くというのが日課になりました。

病院を出て違う病院へ行く。。。

何のための旅行なのだろうか?・・・

愛妻の母の入院する病院は、愛娘の病院よりきれいで静かです。

すごいんですよ。人々がちゃんと、トイレで大小便をするのです!

(そんなの当たり前?? でもその当たり前が出来ているところが

 少ないので、当たり前のことができると言うことがすごいと感じるのです。)

愛妻の母は、高血圧で糖尿病。

糖尿病も末期であるため、ガリガリに痩せこけています。

そして、今回は原因不明の高熱と言うことで、再入院となっているわけです。

(最終的には、医者もさじを投げ治療をストップ。

 私がシンセン帰りのときは自宅療養(死ぬのを待つだけ)という状態でした。

 結局、私がシンセンに戻った約1週間後亡くなりました。)
   ↓
最近の傾向では、病院側は患者に訴えられたりするのを恐れて、

患者を病院で死なせないようにするため、手の施しようのない患者は、

とっとと退院させるそうです。

さて、話は戻って、私達がお見舞いに行く時の事です。

病院の近くで腹ごしらえをすることになりました。

そして近くの店屋にトーンと入ったのですが、、、

汚い!

本当に汚い。

ハエがブンブン飛んでいるし、

地面には生ゴミが散乱。

私は声に出さなかったですが、気持ちは。。。

”こんな汚いところ! 人間がご飯食べる場所じゃなーい!”

で、また客も客です。

汚らしい、、、汚い洋服を着た客がほとんど。

”農民なんだから服が汚れるのはしょうがない!”

というツッコミが入りそうですが、違います。

たぶん、日本の農民なら洗濯をしている服に農作業によるドロなどの汚れ

が付着すると言う状態だと思います。

つまり、きれいな下地に汚れがつく。

しかし、ここの農民は”何週間前(何ヶ月前?)に洗濯したの?”と

質問したくなるような服の上に汚れがつくのです。

わかりやすく説明すると、言葉は悪いですが、

”ホームレスの服”のように”年期の入った汚れ”という感じなのです。

さらに歯とかも真っ黒。

”何年歯を磨いてないんですか?”みたいな人が多い。。。

汚い店内

汚い服を着た客。

声に出してはいないが、私が”こんな汚いところ、人間の。。。”と

思っているのが、たぶん私の顔の表情でわかったのでしょう。

私の愛妻は、気を使って話しかけてきます。

※ おっさん=店員のおっさん

奥さん奥さん

どうする? ビール飲む?

ぶるー3ぶるー3

どうせ、冷えたビールなんかないでしょ?

奥さん奥さん

すいませーん、冷えたビールありますか~?

おっさんおっさん

あるよ~

たぶん、私の顔の表情は、”冷えてるわけねーよ。”と言わんばかり

だったと思います。 だけど、ビール瓶を触ってビックリ。

つめたーい。

ということで、しわくちゃな顔をして不機嫌な私だったと思いますが、

冷えたビールを飲むことが出来て、徐々に気分がよくなってきて

ビールも2本、3本とお替りしちゃいました。 笑

冷えたビールパワーの効果か?

”こんなところで、メシが食えるか、ボケ!”
      ↓↓↓
”(せっかく来たんだし)、味見くらいはしてやるか。”

まで、私の気持ちは昇格です。 笑

しかし、この後。。。

おかず2品。+パーコー(排骨)麺1人1碗

がでてきたのですが。。。

おかずの内の一品 ナスの炒め物。。。

うまーい!!!!!!

ナスに衣を付けて揚げたものを炒めた物でしたが、

”ナス+衣”が、非常にクリスピーで何とも言えない食感

さらに炒め物としても味付けがよく。

感動してしまいました。

あれ??

さっきまで、”メシが食えない”とか”味見はしてやる”とか

えらそうなこと言ってたのに???

はい、私の負けです。

クリスピーなナスに負けました。 笑

ということで、汚いお店でしたが

ビールくぴくぴ、クリスピーなナスを楽しんだとさ。 おしまい

今回は、汚いけど味は最高なメシ屋のお話でした。

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この青い看板の右側のお店が、この記事の舞台となった

メシ屋です。

中国の底力! 農村部の発展

~河南省出張報告2009 エピローグ~

まー、今回楽しい事や辛い事などいろいろな思い出を作った

河南省旅行でしたが、やはり一番印象に残ったのは

やはり農村部の発展でしょう。

病院と病院の行き来をよくしてたのですが、そんな中、

タクシーで”方城”の街を度々見る事になるのですが、

確かに前来た時と明らかに違う!

前はほとんどなかったけど、マンションがボンボン立ってる。

1箇所だけだけど、フィットネスクラブなんかもあった。

(つぶれるかもしれないが。。。)

さらに、若い人を多く見た!

昔は、若い人は都市部へ出稼ぎ。農村は、年寄りと小さな

子供しかいない場所という感じだった。

しかし、農村部が発展してきて出稼ぎに出た若者が

故郷に帰ってくる傾向がドンドン強くなっていることを

目の当たりにしました。

確かに華南地区(他地域も)で従業員募集をかけても

最近では人が来ないという問題が深刻になっているのですが、

その答えを目の当たりにした感じです。

私が中国に来て数年立った頃(2000年前半)は、

工場が50人ワーカーを募集すると200人くらい人は集まり

その中から、アホな奴をはじいて頭のよさそうなのを

選ぶと言う状況でしたが、サブプライムローンの時に

弱い企業は倒産。 

強い企業も人員削減し華南地区から

多くの若者が姿を消しました。(この時に田舎へ帰った)

現在景気が上向きかけている状況ですが、若者達は

もう都会へ戻ろうとせず、田舎に定住しようとする人が

多いのです。

愛妻の弟や奥さん

弟と一緒に”味千ラーメン”で働いていていた親戚とその妻

など、私も顔を知っているメンバーが田舎ですでに定住を

決意していました。

ただ、今回ビックリしたのが愛妻の故郷の村一番の優秀な

学生であった男が、今年就職。

その彼は、日本語能力試験1級を持つ青年で

就職先は、無錫の大手日本企業でIT関連の仕事を

するそうです。

村から”方城”まで行くオンボロバスの中で、

私は、愛妻とその青年と3人で日本語でペチャクチャ

会話してました。

(あのバス創業以来始めて中の客が日本語を話したのでは?)

まー、そんな感じでやはり都市部は条件がいいので

優秀な人材は、都市部がひっぱってくる。

その他普通の人材は、田舎にとどまる(又は都市部でワーカー)。

と言った大きな流れが出来たようにも思えました。

農村部の発展を目の当たりにし中国の底力を感じた

そんな印象を強く持った旅でしたとさ。 おしまい

(2020年加筆)

典型的な中国って感じですよね?

汚いけど、味は最高!

これがあるから中国生活は止められないですね~

でも最近ではやはり汚い店は淘汰されてきてると思うので

味がよく、きれい!

って感じの店は、シンセンではとても多いですが、

今頃なら、この奥さんの故郷でも増えてきているのではないでしょうか?

(確かめに行きたくはないですが。。。 笑)