中国人向け日本料理屋と日本人向け日本料理屋
昨晩、シンセンの秋葉原こと”華強北(ファーチャンベイ)”へ
行ってきました。
そこで、元”吉野家”があった場所に新しいお店ができており
看板には、
博多ラーメン
味一丁目らーめん
と書いてありました。
う~ん、本場博多のとんこつラーメンか~
食べたい!
ということで、早速お店に入りました。
ストーリー&メニューは入店前からすでに決まっていました
~私の描いているストーリー~
- ギョウザをつまみながら冷たいビールを飲む
- ビールを飲み終えてから、とんこつラーメンをすする。
- ”おやじ! お勘定!”
日本で言うなら、超オーソドックスなラーメン屋での
ストーリーですが、ここ中国でこの通りにするのは
結構難しい事なのです。
(”中国人向け日本料理屋”の場合です。
”日本人向け日本料理屋”ならまったく問題ありません。)
日系だけどかなりローカル化してきている
”味千ラーメン”でも、オーダー取るねーちゃんに
上記のような指示(ラーメンは後で持ってくる)をしても
ギョウザよりラーメンのほうが早くできてしまうので
ビール → ラーメン → ギョウザ
の順番で持ってくることがしょっちゅうなので、
- ギョウザとビールだけを注文する。
- 10分くらい経ってからラーメンを追加オーダーする
と言った感じに、注文する側のこっちが調節してあげないと
上記のような夢のストーリーが実現しません。
(私もちょっとこだわりすぎ?? 笑)
話は戻って、今回始めて来た”味一丁目らーめん”!
まず、中国人向けなのか? 日本人向けなのか?
という疑問が一番先に来るのですが、
やり取りの中で、ドンドンわかってきます。
・入店時、店のおねーちゃん達は私に向かって
”いらっしゃいませぃ~”の掛け声!
→この時点では、中とも日とも言えません。
・メニューを見るといろいろなセットメニュー
→この時点でも、中とも日とも言えません。
私は贅沢に、
・ギョウザ+チャーシューのセット
・味一丁目らーめん
・ビール大瓶1本
をオーダーすることに。。。
(ちょっと食べすぎ?)
・オーダー時に”ラーメンを後で”と注文するとき
こんな注文をつけてくるのがめずらしい感じだった。
→この時点で、中>日 では?と感じた。
・しかし、”ラーメンのスープは濃い目?薄目?
ねぎは入れますか? 辛さは?”などと質問してきた。
さらにその答えを紙にチェックしていっている
→この時点で、中<<日 だな~、と期待度 大!
(少ししてから、おねーちゃんがビールを持ってくる)
・ビール瓶を外から触ってみる。 ぬるい。。。
※ おんな=店の人
あれ? 冷たいビールないの?
え? 冷たいビール飲むの?
というやり取り。
→この時点で、 ”中国人向け”確定! がっくり。。。
中国人の発想からすると、
”冬で寒いのに何で冷たいビールを飲むの? おかしい!”
というのが普通でしょう。
当然私ら日本人からすると
”冷えていないビールなんて、ビールじゃない!”
さらに、それ以降のやり取りです。
最終的に結構意外でした。
※ おんな=店の人 おっさん=店の責任者
冷たいビールないの?
冷蔵庫に入っているビールは1本もないです。
氷入れればいいですか?
あ~、じゃあ、それでいいよ。
→これって私は、超妥協しています。
”中国人向けだからしょうがない”と思って。。。
(ねーちゃんは、ビールの栓をスポーンと開ける)
(そして、ちょっとしてから)
すいません、氷もないです。
そんな~、じゃあ、ビールいらない!
栓を開けてしまったが、私はビールを拒否
しかたなく、ねーちゃんは責任者を呼んできます。
(責任者に向かって)
この店は、日本料理屋だよね?
日本人は、冷えたビールしか飲まないよ
それなのに冷えたビールを準備していないなんて
日本人の客だったら、2度と来なくなるよ。
もうしわけございません、少々お待ちください
(ぬるいビールを持って行き、冷やしにいった)
(その頃、ギョウザとチャーシュー到着!)
チャーシューはなかなかおいしいかった。
ビール冷えてないから、泡いっぱーい。
これでどうですか?
と言って一生懸命冷やしてきたビールを持ってきた。
(たぶん、水をジャージャー流しながら冷やしたと思われる)
コップにビールを少しだけ入れて、私に冷たさを
試させるように配慮してビールを注いでました。
う~ん、まあいいや。
じゃあ、残りはまた冷やします
(店のねーちゃんに向かって)
コップのビールがなくなったら、また注ぎに来い!
(少ししてから、ねーちゃんが鳥のから揚げを持ってきた)
サービスです。
↑サービスでもらった”から揚げ”です。
さらに、らーめんも持ってきたので
ギョウザ、チャーシュー、から揚げ、ラーメン、ビール
→カロリーオーバーです。 笑
しかし、から揚げをサービスで持ってくるこの心遣い!
すばらしい!!
さらに、責任者もねーちゃんも
もうこれが最後です。 二度とこのようなことがないようにします!
と低姿勢で私に謝っていました。
客を平気で怒鳴り散らす中国のサービス産業も
ここまでソフト面で上達したか!
とある意味よい驚きでした。
(でもこれは、単なる一部! 都市部の一部でこうなだけで、
まだ大半のお店はこんなことしてくれませんので。)
でも、別の角度から見ると、非常に脅威だと思いました。
ハード的(物質的)には、中国はもう、日本に引けを取らない
レベルにまで来ていると思います。(特に都市部は)
では、中国の1/10の人口しかおらず、資源も何もない、
日本はなぜその存在価値があるか?
私は、サービスや道徳などのソフト面(精神面)で
日本は、中国と比べ物にならないほど発達しているからだと
思います。
しかし、今回のような”お客様重視”のサービスを
行うようになると、日本の存在価値がドンドン薄れてくるのでは?
という意味で、脅威に感じました。
ま、堅い話は抜きにして、この店!
チャーシューはなかなかおいしかったけど、
らーめんが。。。
スープは、辛さ普通でオーダーしましたが、
辛すぎて、とんこつの味なんかぜんぜんわかりませんでした。
(辛くなくてもスープはだめかも??)
さらに麺。。。
これラーメンじゃなくて、中国の面条(メンティアオ)でしょう?
って感じでした。
ぐちゃぐちゃ書きましたが、結論を言うと
サービス精神はよかったけど、ラーメンがマズイ!
二度と行きません。 笑
辛くて味のわからないとんこつ?ラーメン
今回は、中国都市部のサービス精神向上に関するお話でした。
クリスマス in アップ・ダウン・ナイン・ロード
メリークリスマス!
我が家の今年のクリスマスは、
有給休暇を取って広州で過ごしました。
まーメインの理由は、広州の日本領事館へ行って
私のパスポートを更新するためだったのですが、
愛妻&愛娘も連れて広州へ行ってきました。
まー、さすがクリスマスだけあってすごい人ごみでした。
泊まったホテルは、北京路の対抗馬的な広州の繁華街
”上下九路”にあるホテルです。
そう、この”上下九路”。
昔、私が中国語留学時代に私の隣の席に座ったインド人女性が
住んでいたのですが、
”さんしゃーちうるー(上下九路)”なんて言っても、
当時の中国語のわからない私にとっては、全然わかりませんでした。
その様子を見て、そのインド人は、私に
”アップ・ダウン・ナイン・ロード!”
と言ってくれました。
でも、余計にわからなくなっちゃいました 笑
(アップ・ダウン・ナインってなんやねん!)
まー、非常に広州らしいレトロな繁華街ですので、
チャンスがあれば行ってみて下さいね~
上下九路の町並み
中国では有名なお薬・ペイパーカオ の宣伝(薬のビンかい)。
日本の”カニ道楽”っぽい雰囲気。
おまけ
みなさんは素敵なクリスマスを過ごしましたか?
我が家は、上記のお話の通り広州から帰ってきたばかり
なのですが、帰ってくるときのバスの中では大変でした。
私達の隣に座った、ババァが私の隣でゲーゲー吐きまくり。
(ここまでならしょうがないけど。。。)
しかしこのババァ。 通路に吐きたいだけ吐いて
まったく片付けない。
さらに、前の席に座るにーちゃんにもらったゲロ袋に
通路以外のゲロを吐いていたのですが、
片付けないでバスにゲロ袋放置したまま途中下車。
あああ。。。 素敵なクリスマスの思い出が。。。
(2020年加筆)
ビールの冷えてる確率は、現在ではかなり高くなりましたが、
特に冬場だとたまーにビールがちゃんと冷えていない店はあります。
しかし、この面はものすごくよくなったと思います。